Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 17.674 Zeichen · 36 Bildschirme

Aozora Bunko

「……うかがうところじゃ、あなたは北番所でお役につき、また、さまざま捕物で功名をなすった方なのだそうで、これも、なにかの縁。もし、源右衛門さんがしんじつ無実なのなら、なんとかしてお助けくださるわけにはまいりますまいか。……さきほど家主がきての話には、きのうまではどう責められても自分のしわざではないと言いはっていたのに、どうしたものか、急にきょうになって、いかにも自分のしたことに相違ない、たしかに、手前が盗みましたと手の裏をかえすような申立てをしているそうで。……ご承知か知りませんが、源右衛門というひとは肥前彼杵で二万八千石、大村丹後守の御指南番で板倉流の居合の名人。……たとえ海老責めされればとて、そんなことぐらいで追いおとされるような人柄じゃない。……このへんに、なにかアヤがあるのだと思いますが……」

顎十郎は、腕を組んでうつむいていたが、急に顔をあげて、

「たしかにあかしを立てるとはお引きうけできませんが、おなじ長屋の住人が、そういう羽目になっているというのを、だまって見すごしてもいられない。……ようございます、なんとか、ひとつ、やって見ましょう」