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Japanische Klassiker mit Furigana

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あごじゅうろうとりものちょう

顎十郎捕物帳

久生 十蘭

Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.248 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

……なにしろ、お前さんが来た時にア、たしかに千賀春さんは死んでいたんだから、ありのまま、それだけを言やアいい。……さあさあ、どうしたんだね」

小竜は、涙に濡れたつぶらな眼で顎十郎の顔を見あげ、

「まア、あなた……どうして、それを。……あちきは、もう、どう疑われてもしようがないと、覚悟をきめていましたのに」

藤波は、額に癇の筋を立て、

「おいおい、仙波、つまらない智慧をつけて言い逃そうとしたって駄目なこった。……相手は藤波だ。このおれの眼の前で、あまり、ひょうげた真似をするなア、よしたらよかろう」

顎十郎はまあまあと手でおさえ、

「べつに智慧をつけるの、どうのってこたアありません。……しんじつ、ありのままのことを言ってるだけのこと。……嘘だと思ったら、これから小竜が言うことをじっくりきいてごらんなさい。それが、どういう次第だったか、よッくご納得がゆきましょうから。……さア、小竜さん、この先生がいきさつを聞きたいとおっしゃる。……ゆうべのことをありのままに話してごらん、なにもビクビクするこたアない」

小竜は美しい科でちょっと身をひらくと、すがりつくような眼つきで顎十郎の顔を見あげながら、