Japanische Klassiker mit Furigana
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あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 15.028 Zeichen · 30 Bildschirme
あなたのお節介は今にはじまったこっちゃねえが、親切も度がすぎると、礼にはずれる。つつしんだほうがいいでしょう」
顎十郎は、意にも介さない様子で、
「そのお腹立ちは存じておりますが、今度ばかりは、どうでも、御忠告せねばならぬような羽目で、いやがられるとは知りながら、あんなお手紙をさしあげたんでしたが、この様子を見ると、やはり私の忠告をおもちいにならなかったと見える。案外あなたもさっぱりなさらん方ですな」
「さっぱりしないのは生れつきで、いまさらどうにもしようがない。根がしつっこい男なんです」
「そりゃアよく知っていますが、しかし、いつまでこんなことを言っていたってしょうがない。……実のところ、こんどの件には、いろいろあなたのご存じないことがあるんです」
「それは、いったい、どんなことです」
顎十郎はうなずいて、
「さよう、それをお話しするとわかっていただけると思うんだが、どうにも申しあげるわけにはゆかない」
藤波はいらだって、
「ねえ、仙波さん、決着のところ、私にどうしろというんです。うるさいいざこざはぬきにして、あっさりそこだけを伺おうじゃないか」
顎十郎は、トホンとした顔つきで藤波を見かえしながら、