Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
あごじゅうろうとりものちょう
顎十郎捕物帳
久生 十蘭
Lesen Sie 顎十郎捕物帳 (あごじゅうろうとりものちょう) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 18.022 Zeichen · 36 Bildschirme
……ここに捨蔵さまの絵姿もあるから、なにとぞ、よろしくおたのみもうす」
「よくわかりました。……つまり、捨蔵さまの居所を捜しだしてこの手紙を渡し、早く坊主になれと言やいいんですね、たしかに承知しました。……それであなたはこれからどうなさる」
「わしは間もなくここで死ぬ。……わしのことにはおかまいなく」
「そうですか、せめて眼をおつぶりになるまでここにいて念仏のひとつも唱えてあげたいというところでしょうが、お覚悟のあるあなたのような方に向ってそんなことを言うのさえ余計。……では、和尚さん、どうぞ大往生なすってください」
「ご縁があったら、またあの世で……」
「冗談おっしゃっちゃいけない……。あなたは否でも応でも極楽へ行く方。手前のほうはてんで当なし。……あの世もこの世も、これがギリギリのお別れです。……では、さようなら」
ピョコリとひとつ頭をさげると、冷飯草履をペタつかせながら、街道の夕靄の中へ紛れこむ。
宙吊女
今夜のうちに千住までのす気で、暗い夜道を国府台へかかる。
右は総寧寺の境内で、左は名代の国府台の断崖。崖の下には利根川の水が渦を巻いて流れている。