Japanische Klassiker mit Furigana
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ふうぞくじひょう
風俗時評
豊島 与志雄
Lesen Sie 風俗時評 (ふうぞくじひょう) von 豊島 与志雄 (とよしまよしお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.275 Zeichen · 23 Bildschirme
、第4水準2-92-25)へかけた一線より下の頸筋には、真白に白粉をぬりたてている。前夜の白粉をそこだけ洗い残しているのであろう。襟白粉ではなくて、全く頸白粉の語がふさわしい。
頸白粉の彼女等には、生活の放逸性さえももはやなく、ただ生活のルンペン性がある。もう彼女等は、普通飲食店の女中は勿論、カフェーやバーの女給をさえも、勤め難い状態に立到ってるがようである。
第二は、草履ばきで、多くは板裏などの草履ばきで、小料理屋やおでん屋などに立現われる、蒼白い若い男たちである。浅草や江東などに多い。
彼等の草履ばきは、昔のいなせな兄い連のそれと異るのは勿論、現代の大工や植木屋など、道具箱をかついでさっさとした足取りのそれとも、全く異るのである。そしてその足先は大抵よごれている。労働の泥ではなく、怠惰の埃をかぶっている。彼等がどういう生活をしているか、私は知らない。彼等は殆んど怒鳴ることなく、喧嘩することは更になく、酔っ払うことも少く、ひそひそと語り、ちびちびと飲んでいる。
その打明話はこんなことに帰着する。――解雇されないからぐずぐず働いてるようなものの、店はいつつぶれるか分りはしない。