Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ふうりゅうばけものやしき

風流化物屋敷

山本 周五郎

Lesen Sie 風流化物屋敷 (ふうりゅうばけものやしき) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 20.228 Zeichen · 40 Bildschirme

Aozora Bunko

六 出る幽霊は出るだけの訳

と云いながら、こっちへ向いてこう顔をあげた。まっ白いぺろんとした顔に目が一つ、眉毛も鼻もなしで、まっ赤な口が横に裂けている、平之助は坐り直して「やあ、――」と云った、「それは済まない、そこへ置いといて下さい」、「…………」化物は口をあけてなにか云った、「なんです、なにか云いましたか」平之助はこう云って初めて相手の顔を見た、「やあ、――これはどうも、失礼ですがたいへんな怪我ですねえ、火傷ですか」「……なにが」「なにがって、いや失礼、眼鼻だちがだいぶ欠けておいでだから、火傷でもなすったのかと思ったんですよ」「……これは火傷なんかじゃありませんよ」「すると生れつきですか」「生れ……変なことを云わないで下さい、ばけものですよ」「腫物ですか、面疔というやつですね」「一つ目小僧ですよ」さあ面白くなってきた……。

六 出る幽霊は出るだけの訳

「ほほう一つ目ね」旦那は気の毒そうに頭を振った、「さぞ不自由でしょうなあ道なんか歩くのに、その代りまあ見当が狂って、物に突当っても、ぶっつける鼻が無いんだから差引きはついてるわけだ」「……お茶をあがれ」化物は自分の任務に気がついて哀ァれな声をだした。