Japanische Klassiker mit Furigana
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めしまつま
飯待つ間
正岡 子規
Lesen Sie 飯待つ間 (めしまつま) von 正岡 子規 (まさおかしき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 59.525 Zeichen · 126 Bildschirme
お前が線香たててくれるとは実に思いがけなかった。オヤまた女が来た。小つまの連かと思ったら白眼みあいにすれ違った。ヤヤヤみイちャんじゃないか。今日はまアどうしたのだろう。みイちゃんに逢っては実に合す顔がない。みイちャんも言いたい事があるであろう。こちらも話したい事は山々あるが最う話しする事の出来ない身の上となってしまった。よし話が出来たところが今更いってもみんな愚痴に堕ちてしまう。いわばいうだけ涙の種だから何んにもいわぬ。ただここからお詫びをするまでだ。みイちャんの一生を誤ったのは僕だ。まだ肩あげがあって桃われが善く似あうと人がいった位の無垢清浄玉の如きみイちャんを邪道に引き入れた悪魔は僕だ。悪魔、悪魔には違いないがしかしその時自分を悪魔とも思わないしまたみイちャんを魔道に引き入れるとも思わなかった。この間の消息を知ってる者は神様と我々二人ばかりだ。人間世界にありうちの卑しい考は少しもなかったのだから罪はないような者であるが、そこにはいろいろの事情があって、一枚の肖像画から一編の小説になるほどの葛藤が起ったのである。その秘密はまだ話されない。恐らくはいつまでたっても話さるる事はあるまい。