Japanische Klassiker mit Furigana
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うまをころしたからす
馬を殺したからす
小川 未明
Lesen Sie 馬を殺したからす (うまをころしたからす) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.401 Zeichen · 11 Bildschirme
」と、からすはいいました。
「愉快になるよ。俺は夕焼けの方を見るのが大好きだ。けれど、そんないい国があるなどとは知らなかった。おまえは、ほんとうにいって見てきたのか。」
「私は、太陽の近くまでいって見てきました。」と、からすはいいました。
「太陽の近くへ? 真紅だろうな。しかしおまえは翼があるからゆける、俺には翼がない。」と、馬は悲しそうに答えました。
「そのかわり、疾い脚があるじゃありませんか。どんなところでも、あなたなら飛び越せないことはありません。」と、からすはいいました。
「たいていのところなら飛び越せるつもりだ。」と、馬は答えて、しばらく考えていました。
からすは、今度はうまくやったなと、高いところへ飛んでいって、じっと馬のすることを見ていました。すると、馬は不意にはねだしました。そして脊中に積んであった荷物をみんな落として、綱を切り放って、野となく林となくかけてゆきました。からすは、馬がしまいにどうするか空を飛んで従いてゆきました。馬はついに林や、野や、おかを越えて、海の辺りに出てしまいました。日はようやく暮れかかって、海のかなたは紅く、夕焼けがしていました。