Japanische Klassiker mit Furigana
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げかしつ
高野聖
泉 鏡花
Lesen Sie 高野聖 (げかしつ) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 51.264 Zeichen · 104 Bildschirme
は、それこそお茶人か、よっぽど後生のよいお客でなければ、とても乗ってはくれませんで、稼ぐに追い着く貧乏なしとはいいまするが、どうしていくら稼いでもその日を越すことができにくうござりますから、自然装なんぞも構うことはできませんので、つい、巡査さんに、はい、お手数を懸けるようにもなりまする」
いと長々しき繰り言をまだるしとも思わで聞きたる壮佼は一方ならず心を動かし、
「爺さん、いやたあ謂われねえ、むむ、もっともだ。聞きゃ一人息子が兵隊になってるというじゃねえか、おおかた戦争にも出るんだろう、そんなことなら黙っていないで、どしどし言い籠めて隙あ潰さした埋め合わせに、酒代でもふんだくってやればいいに」
「ええ、めっそうな、しかし申しわけのためばかりに、そのことも申しましたなれど、いっこうお肯き入れがござりませんので」
壮佼はますます憤りひとしお憐れみて、
「なんという木念人だろう、因業な寒鴉め、といったところで仕方もないかい。ときに爺さん、手間は取らさねえからそこいらまでいっしょに歩びねえ。股火鉢で五合とやらかそう。ナニ遠慮しなさんな、ちと相談もあるんだからよ。