Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
鬼の面 ――銭形平次傑作選3
野村 胡堂
Lesen Sie 鬼の面 ――銭形平次傑作選3 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.312 Zeichen · 57 Bildschirme
「これは調べて見たい、持って行くよ」
「へエへエ、どうぞ」
平次はその瓶を、風呂敷を借りて包ませ、駒形まで持って帰り、鉄砲傷を調べに来て貰う筈の蘭方の医者に見せるほかはあるまいと思ったのです。
駒形の佐渡屋へ帰ると、八五郎の怒鳴る声が、往来までもひびき渡ります。
「やい、この野郎、主人兄弟が死んだというのに、奉公人が二人でつながって、変な宿に隠れてふざけて居るとは何んという不心得だ。主人を鉄砲で撃ったのも、お前たち二人の馴合仕事に違いあるまい。さア白状しやがれッ」
などと、八五郎の調べは論理も常識も飛躍します。
「親分、そんな、そんな馬鹿なことをするものですか。二人で相談ずくで、花見船を脱け出し、両国の出合茶屋へ入ったことは、悪うございましたが、主人を殺すなんて、飛んでもない」
「それじゃ、ちょうど、浅草寺の昼の鐘が鳴ったとき、お前たちは何処に居た。出合茶屋へ入ったのは、二人別々、それも昼は過ぎていたというじゃないか」
「二人はブラブラ歩いておりました。竹屋の渡しで船をおりて、それから両国まで、話しながら歩いていると、四半刻はかかりますよ」
「太え野郎だ。主人の持物なんかと道行をしやがって、人殺しの疑いくらいは天罰だと思えッ」