Japanische Klassiker mit Furigana
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おに
鬼
江戸川 乱歩
Lesen Sie 鬼 (おに) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 30.138 Zeichen · 60 Bildschirme
と申しますだが、そこを通りかかりますと、線路わきの原っぱに、この藁人形がころがっていましただ」
「丁度鶴子さんの倒れていた辺だね」
殿村が口をはさむ。
「ヘエ、だが、鶴子さんの死骸は線路の土手のすぐ下でしたが、この人形は、線路から十間も離れた、原っぱの中にころがっていました」
「胸を刺されてね」
「ヘエ、これでございますよ。藁人形の胸の辺に、こんな小刀が突きささって居りましただ」
爺さんは、小屋へ這入って、藁人形を抱え出して来た。見ると、なる程、胸の辺の藁がズタズタに斬りきざまれて、そこに小型の白鞘の短刀が、心臓をえぐった形で、突き立ててあった。
「呪いの人型だ。……しかもそれが、丁度殺人事件の四日前、殺人現場の附近に捨ててあったというのは、何か意味があり相じゃないか」
「フーム、なる程」
国枝氏もこの二つの殺人事件の(人形と人間との)不思議な一致を無視する訳には行かぬ。いやそれよりも、胸をえぐられた藁人形の死骸が、何とも云えぬ妙な、ゾーッと寒気のする様な感じを与えたのだ。
「それで、君はどうしたの?」
「ヘエ、わしは、村の子供達がいたずらをしたのだろうと、別に気にもとめないで、たきつけにする積りで、この小屋へ放り込んで置きましただ。