Japanische Klassiker mit Furigana
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あへんをのむびしょうねん
鴉片を喫む美少年
国枝 史郎
Lesen Sie 鴉片を喫む美少年 (あへんをのむびしょうねん) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.061 Zeichen · 21 Bildschirme
しかし実のところその時ばかりは、その少年を見た時ばかりは、忽然としてかなり烈しい、同性恋愛者になってしまった程、その少年は美しく、そうして魅惑的で肉感的だった」と。
その少年がそれだったのだ。この物語の主人公だったのだ。
名は? さよう、宋思芳と云ったよ。
(云う迄もなく後から聞いたんだがね)
宋思芳は鴉片を煉り出した。
ところがどうだろう、その煉り方だが、問題にもならず下手なのさ。
君には当然解るまいと思うが、鴉片の煉り方はむずかしく、上手に煉ると飴のようになるが、下手に煉るとバサバサして、それこそ苔のようになってしまって、鴉片の性質を失ってしまい、そうして煙斗へ詰めることが出来ず、従って喫うことが出来ないのだ。
少年の煉り方がそうだったのさ。で、幾度煉り直しても、苔のようになってしまったのさ。
僕は思わず吹き出してしまった。
僕はまだ鴉片を喫っていなかった。喫うのを忘れてその少年の美と、その美しい少年の、不器用極まる鴉片の煉り方とに、先刻から見入って居ったのさ。
「僕、煉ってあげましょうか」
とうとう僕はこう云った。
「有難う、どうぞお願いします」