Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
ただ事ではないと思って、書生さんを呼びました。「きっと蛇です」といいます。「いつ来たのでしょう」「どこにいるの」「早く追って」などといいますと、書生さんは田舎から来て、蛇などには馴れていると見えて、短い棒を手にして梯子を登って行って、樋の中にすっかり嵌まって巣を狙って、逃げようともしない蛇を、やっと追立ててくれました。蛇が動き出して、客間の軒へ移りましたので、棒を入れて撥ねましたら、ばたりと庭へ落ちました。それは一間足らずの青大将だったのです。
「殺しましょうか」と書生さんがいいます。
「田圃の方へでもお逃しなさい」と、蛇の大嫌いなお母様は、もう奥へお這入りです。
蛇は庭を横切って裏の方へ行きますから、裏門を開けて見ていました。蛇がずるずるとそこの溝川へ這入ったかと思うと、今まではそれほどいようと思わなかった蛙が一度にがあがあ鳴出して、潜るのもあれば、足を伸して泳ぐのもあり、道へ飛上るのもあって、大騒ぎです。蛇は勢よく鎌首を立て、赤い舌を吐いてあちこちします。その気味の悪いこと。その辺の子供たちや、通りがかりの人が立止って見ています。蛇は蛙を追い追い水を伝わって遠退きます。