Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

過日の詠草御返し申上候。

十八日

森きみ子様美静

池水鳥

山松

右弐題御出詠可被成候。此程の歌点検致し候。かしく。

十二月四日

森きみ子さま御返事美静

福羽氏はいつも馬車で出入なさいます。その頃夫人はいらっしゃいませんでした。お写真を見せていただきましたが、すらりとした立姿、おすべらかしに緋の袴、宮中へ参内の時のお姿でしょう、お品がよくて立派なものでした。御主人が侏儒のお体に大礼服を召したのとお並びになったら、どんなでしたろうか。それはそれは大切な奥様でしたが、ふとした病気でお亡くなりになったのです。お医者もそれほどの大事とはいわなかったそうで、いよいよ御臨終という時傍らにいたお医者に大喝して、「帰れ」といわれたそうです。さぞかし残念に思召したでしょう。

最初の奥様のお子に逸人様という御養子をなすって、お孫様もありました。逸人様は地方のお勤めですが、御邸内に広いお家がありました。御上京の折のお住いです。

お邸には若くて美しい御召仕がいまして、六つか七つくらいのお嬢様がありました。祖母などは、親しげにお名前を呼んで、お心やすくしていました。夕方お馬車の音を聞くと、そのお嬢様と御一緒に走り出てお迎えをします。