Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

です。

その後新しい『鴎外全集』が岩波書店から出た時も、潤三郎は相談に与って、校正に力を尽しました。岩波版の全集には、「校勘記」というものを添えました。お兄様も晩年は病体で、その伝記物には調査の不十分な点などもあったので、潤三郎は気の附くかぎりその訂正補充に努めて、それらを「校勘記」に記載したのです。

潤三郎がお兄様のことを書いたのは『明星』の紀念号からですが、その時はまだ病気が癒り切らず、鈴木春浦さんが来て筆記せられたのでした。それから後、お兄様に関することどもは細大洩さず書抜いたり、切抜いたりしてそれが長年の間に大分の量になったのを整理して、『鴎外森林太郎』の一冊を作りました。これは昭和十七年に発行してから、一年半の間に十回までも版を重ねて、本人も大満足でした。つまり晩年はその兄のために全力を尽したといってもよいのです。それが急に亡くなったので、あの世でお兄様は潤三郎を迎えて、「御苦労だった」とお礼をおっしゃったろうと思います。

潤三郎が京都府立図書館に勤めていましたのは、明治四十三年から大正七年まででしたが、その間お母様は楽しみにして、京都へお出かけになったものでした。