Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おうがいのおもいで

鴎外の思い出

小金井 喜美子

Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme

Aozora Bunko

そうした人が造ったので、よく見たら玉山の銘がありました。その話をしましたらよく知っていまして、自分の専門に縁のある髑髏なのですから、今まで展覧会などでも、注意して見ていたといいました。

根附は手先の技巧の勝れた日本人の得意とする小芸術品で、外国人には真似の出来ない緻密なものを作るのでしたから、外人にも珍重せられるのだと思います。洋行しました時にも、外国の博覧会などに多く陳列されていて、それについての著書が独逸にも英国にもあるのに、その本国の日本ではかえって等閑に附せられていると、外国の学者たちにいわれていたのだそうです。

私どもが蓬莱町に住んでいた頃です。団子坂から父が来た時に、その根附を見せましたら、「小金井さんもそんな物がお好かい。家にもあったようだよ、持って来て上げよう」といわれましたが、次に来た時下すったのは鹿の角で彫った小指位の根附でした。蝦蟇仙人の立姿で蝦蟇を肩に載せています。

「これは古い机の引出しにあったので、お祖父様のものらしいよ。」

「それではお大事なのでしょう、戴いていいかしら。」

「いいとも。今家にはそんな趣味の人はないから。」