Japanische Klassiker mit Furigana
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おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
といわれます。子供たちが珍しがって騒ぎます。私もまだ若かったものですから、気紛れに近くの写真屋へ行って、子供と一緒に写真を撮りましたが、その写真はいつの間にかなくなりました。
はつはこんなに行届いていて、誰にでも好かれるのでしたが、二年ほどで暇を取りたいといい出しました。といいますのは、もともとどうかして自立したいと思っていましたところへ、目の前によいお手本が現れたからでした。
話が別のことに移りますが、はつより先に、主人の郷里長岡の旧藩士で小林という家のちか子という十五になる子が、子守にどうかとのことで来ていたのでした。不仕合な境涯の子でしたが、無邪気な、素朴な様子をしていて、少し馴れましたら、小さな女の子を背負い、男の子の手を引いて、その頃流行していた「壮士の歌」というのを歌いながら、広い庭をあちこち歩きます。その歌というのが、「東洋に、屹然立ったる日本の国に、昔嘉永の頃と聞く、相州浦賀にアメリカの、軍艦数隻寄せ来り、勝手気ままの条約を、取結んだるその時に」云々というのです。子供は物覚が早いものですから、上手にそれを真似します。
昼間はそうして子供をよく遊ばせますが、夜になると、「私に読める本があったら見せて下さいまし」