Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おうがいのおもいで
鴎外の思い出
小金井 喜美子
Lesen Sie 鴎外の思い出 (おうがいのおもいで) von 小金井 喜美子 (こがねいきみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 127.675 Zeichen · 254 Bildschirme
といって、手紙の本などを見ては写しています。もともと学校の出来もよくて、知識慾が盛んで、もっと勉強したがっているのでした。
それで二年ばかりして、大学で看護婦の募集をすることがありました時に、主人が試験を受けさせましたら合格しましたので、本人も喜んでそちらに勤め、暇があれば何かと勉強しています。休日には尋ねて来て、先生方の講義の様子とか、身分のある人が入院した時に附添った時のこととか、そんな話をします。だんだんに世馴れて、怜悧になるようです。
その様子を見聞きして、はつは羨しくなったのです。それで暇を取りましたが、看護婦にはなれないものですから、雑仕婦になって、あちこち転々している由を人伝てに聞いているだけで何年か立ちました。そうしたら或夏の夜に、葡萄を沢山持って、尋ねて来てくれました。
「家でなったのですが、割合においしいので」といいます。
「では今田舎にいるの」と聞きますと、「いいえ、本郷です」というのです。
はつが落附いて話すのを聴きましたら、雑仕婦をしてあちこちへ出掛ける内に、看護婦まがいのことをするようになり、人に重宝がられて、忙しく暮している内に貯金も出来ました。