Japanische Klassiker mit Furigana
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つるのふえ
鶴の笛
林 芙美子
Lesen Sie 鶴の笛 (つるのふえ) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.087 Zeichen · 7 Bildschirme
「ねえ、わたしは、笛の音色をきいていると、こんなみじめな年ばかりじゃなく、いまに、とても豊年のつづくいい年も来るような希望が出来て、すこしもがっかりしなくなりました。今日はすこし、ちょっと遠くまでお魚をさがして来ますから、時々、その笛を吹いて下さいね。」
お嫁さんの鶴がいいました。
「ああいとも、けがをしないように行っておいで。」
お嫁さんの鶴はすぐ飛び立って行きました。しばらくすると、小さい沼のところへ来ました。沼の上に時々水しぶきがしています。おや何だろうとねらいをつけて飛びおりると、いままで見たこともないたくさんの小魚が群をなしているところがありました。お嫁さんの鶴は胸がどきどきしてその魚をとりました。さっそく、おみやげをつくって笛の音色の方へ旅立ちますと、西の方から、子供の鶴を三羽もつれた夫婦の鶴にあいました。
「おやまア、随分久しぶりですね。どうしたンですか‥‥。」
お嫁さんの鶴がたずねますと、
「ええひどいめにあいましたよ。どこへ行ってもいいことはなく、とうとう、私の子供はふたりとも病気で死んでしまいました。どこか、いいところはないかと思って、方々さまよっているところへ、何ともいえないきれいな笛の音がするので、きっと、あの笛の鳴る方にはいいことがあるにちがいないと思って、やって来たのですよ。