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Japanische Klassiker mit Furigana

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おうむぐらかえくびでんせつ

鸚鵡蔵代首伝説

国枝 史郎

Lesen Sie 鸚鵡蔵代首伝説 (おうむぐらかえくびでんせつ) von 国枝 史郎 (くにえだしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.083 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

……そう、こう髪を銜えてお振りなどしてねえ」

云い云いお篠は、代首の髻を口に銜え、左右へ揺すった。鉄漿をつけた歯に代首を銜えたお篠の顔は、――髪の加減で額は三角形に見え、削けた頬は溝を作り、見開らかれた両眼は炭のように黒く、眉蓬々として鼻尖り、妖怪のようでもあれば狂女のようでもあり、その顔の下に垂れている男の首は、代首などとは思われず、妖怪によって食い千切られた、本当の男の生首のようであった。

「お姉様! 恐うございます恐うございます!」

「いいえ」と云った時には、もう首は盥の中に置かれ、お篠は俯向いて、鬱金の巾を使っていた。

襖の間に立った男

「菊弥や」とやがてお篠は云った。

「とうとうお母様もお逝去りなされたってねえ」

「はい」と菊弥は眼をしばたたいた。

「先々月おなくなりなさいましてございます」

「妾はお葬式にも行けなかったが。……それもこれも婚家の事情で。……旦那様のご病気のために。……それで菊弥や、妾の所へ来たのだねえ」

「はい、お姉様、そうなのでございます。……お母様が臨終に仰せられました。『お父様は三年前に逝去り、その後ずっと、お篠からの貢ぎで、人並に生活て来たわたし達ではあるが、妾が、この世を去っては、年齢はゆかず、手頼りになる親戚のないお前、江戸住居はむずかしかろう。