Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
ディーざかのさつじんじけん
D坂の殺人事件
江戸川 乱歩
Lesen Sie D坂の殺人事件 (ディーざかのさつじんじけん) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.072 Zeichen · 44 Bildschirme
我々が悪いのです。君にしろ僕にしろ、そういう男がなかったかと、こちらから問を構えて、彼を教唆した様なものですからね。それに、彼は僕達を刑事かなんかと思違えていたのです。では、彼は何故に殺人罪を犯したか。……僕はこの事件によって、うわべは極めて何気なさ相な、この人世の裏面に、どんなに意外な、陰惨な秘密が隠されているかということを、まざまざと見せつけられた様な気がします。それは、実に、あの悪夢の世界でしか見出すことの出来ない様な種類のものだったのです。
旭屋の主人というのは、サード卿の流れをくんだ、ひどい惨虐色情者で、何という運命のいたずらでしょう、一軒置いて隣に、女のマゾッホを発見したのです。古本屋の細君は彼に劣らぬ被虐色情者だったのです。そして、彼等は、そういう病者に特有の巧みさを以て、誰にも見つけられずに、姦通していたのです。……君、僕が合意の殺人だといった意味が分るでしょう。……彼等は、最近までは、各々、正当の夫や妻によって、その病的な慾望を、かろうじて充していました。古本屋の細君にも、旭屋の細君にも、同じ様な生傷のあったのは其証拠です。併し、彼等がそれに満足しなかったのは云うまでもありません。