Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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エスみさきせいようふじんこうさつじけん

S岬西洋婦人絞殺事件

夢野 久作

Lesen Sie S岬西洋婦人絞殺事件 (エスみさきせいようふじんこうさつじけん) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.951 Zeichen · 52 Bildschirme

Aozora Bunko

たと見えて、真赤に上気した額の汗を拭き拭き一同に指示した。

「この犯人は、やはり日本人ですね。日本人でない限り膝小僧を露出する犯人は居ない筈ですからね。しかしかなり背の低い奴と見えて、しゃがんでこの鍵穴を覗く拍子に、過ってコンナ処に膝小僧を押付けたのです。多分本人は無意識の中に忘れてしまっているだろうと思いますが……」

署長も太いため息をしいしい安心したように汗を拭いた。蒲生検事をかえりみて云った。

「これだからR市にも鑑識課を一つ置いてくれと僕がイツモ云っているんだよ」

一同がソレゾレに同感らしく首肯いた。

そのうちに犬田博士は寝室に這入った。屍体を除いた以外の情況は、その当時のままになっている寝台の上下左右を詳細に調べた後に、検事をかえりみて云った。

「その当時に使用した電燈のコードは、この寝台の下に転がっている豆スタンドのものでしたかね」

横合いから司法主任が引取って答えた。

「そうです。ここに持って来ております」

と云う中に自身に提げて来た中位の箱鞄の中から新聞包みのコードを取出した。

「そのコードの犯人が手で握った処の折れ曲りなぞもその時の通りですか」