Japanische Klassiker mit Furigana
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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme
とうなずくばかりでなにもいわない。で妻はかれに詰問した。
「あなたなにかいってください」
「うん」
「うんだけではいけません」
「うん」
「あなたはなにもおっしゃることがないんですか」
「うん」
「なにか用事があるでしょう」
「うん」
「ご飯はどうなさるの?」
「うん」
「めしあがらないんですか」
「うん」
妻はあきれて三日目に離縁した。かれはその小さな軒に英漢数教授という看板をだした。妻にものをいわない人だから生徒に対しても、ものをいわないだろうと人々はあやぶんだが、一旦講義にとりかかるとまったくそれと反対であった。
最初の一、二年は生徒が少なかったが、年を経るにしたがって次第に増加した。かれには月謝の制定がない、五円もあれば五十銭もある、米や豆やいもなどを持ってくるものもある、独身の先生だからだというので魚を贈る人がいたって少ない、そこで先生はおりおり一竿を肩にして河へつりにゆく、一尾のふなもつれないときには町で魚を買ってそのあぎとをはりにつらぬき揚々として肩に荷うて帰る、ときにはあじ、ときにはいわし、時にはたこ、ときには塩ざけの切り身!
「先生! つれましたか?」と人が問えば先生は軽く答える。