Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ああぎょくはいにはなうけて

ああ玉杯に花うけて

佐藤 紅緑

Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme

Aozora Bunko

「だめだよ、つまらない」

もう見かぎりをつけて帰ったものもある。一同は肩ならしをやったうえで、さっとシートに着いた、安場は上衣を脱いでノックした。それはなんということだろう。

元来晴れの戦場におけるノックには一種の秘訣がある、それは難球を打ってやらぬことである、だれでも取れるような球を打ってやれば過失がない、過失がなければ気がおちつく、特に試合になれぬチームに対してはノッカーはよほど寛大に手心せねばいたずらに選手をあがらしてしまうおそれがある。

なにを思ったか安場のノックは峻辣をきわめたものであった、難球また難球! 第一番に三塁手がミスする、ついでショートの青木、これもみごとにミスする、やりなおす、またミスする、三度、四度! 千三は次第に胸が鼓動した、見物人は口々にののしる。

「やあい、豆腐屋、だめだぞ」

嘲笑罵声を聞くたびに千三は頭に血が逆上して目がくらみそうになってきた。かれが血眼になればなるほど、安場のノックが猛烈になる。やっと球をつかんだかと思うと一塁へ三尺も高い球をほうりつける。見物人はますますわらう。

さんざんな悪罵の中にノックはおわった。