Japanische Klassiker mit Furigana
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ああぎょくはいにはなうけて
ああ玉杯に花うけて
佐藤 紅緑
Lesen Sie ああ玉杯に花うけて (ああぎょくはいにはなうけて) von 佐藤 紅緑 (さとうこうろく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 126.617 Zeichen · 250 Bildschirme
中央に校長のまばらに白い頭と謹直な顔が見えた、その左に背の高いつるのごとくやせた漢文の先生、それととなりあって例の英語の朝井先生、磊落な数学の先生、右側には身体のわりに大きな声をだす歴史の先生、人のよい図画の先生、一番おわりには扉口に近く体操の先生の少尉がひかえている。
「あとをしめて」と少尉がどなった。手塚はあわてて扉をしめた。
「阪井はどうして柳をうったのか」と少尉がいった。
「ぼくにはわかりません」
「わからんということがあるかッ」
少尉はかみつくようにどなった。
「知ってるだけをいいたまえ」と朝井先生がおだやかにいった。
「幾何の答案をだして体操場へゆきますと柳がいました。そこへ阪井がきました、それから……」
手塚はさっと顔を赤めてだまった。
「それからどうした」と少尉がうながした。
「喧嘩をしました」
「ごまかしちゃいかん」と少尉はどなった。「どういう動機で喧嘩をしたか、男らしくいってしまわんときみのためにならんぞ」
「カンニングのその……」
「どうした」
「柳が阪井に教えてやらないので」
「それで阪井がうったのか」
「はい」
「一番先に答案ができたのは柳だ、それに柳が阪井を救わずに教室を出たのは卑怯だ、利己主義だといったのはだれか」