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Japanische Klassiker mit Furigana

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あだこ

あだこ

山本 周五郎

Lesen Sie あだこ von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.762 Zeichen · 46 Bildschirme

Aozora Bunko

八百久では青物のほかに漬菜と沢庵を一と樽ずつに」

半三郎は手をあげて遮った、「ちょっと待て、ちょっと待ってくれ、その、おまえ本当にそれだけ借りて来たのか」

「はい」とあだこは頷いた。

「米屋や伊賀屋などが、本当にそれだけ貸したのか」

「はい」とあだこが答えた、「旦那さまがよこねまり、――寝ていらっしゃるうちに、みんな運んで来てくれました、わだば、いえあたしそのあいだにお釜や鍋の錆をおとしたり、お台所を掃除したりしていたんです」

半三郎は庭のほうを見、それからあだこを見て、また庭のほうへ眼をやった。

「あたし、置いて頂けないでしょうか」とあだこが云った、「俵の米はあたしが搗きます、物置に米搗き臼がありますから米を搗くくらいなんでもありません、縫い張りでも洗濯でも掃除でも、なんでもやりますから」

半三郎は暫く黙っていて、それからようやく云った、「それほどいたいというのならいてもいいが、おれはなんにもしてやれないぞ」

「置いて下さいますか」

「長くは続かないぞ」

「わいおもれじゃ」とあだこはにこにこと云った、「まあ嬉しい、これでやっと安心しました、いっしょけんめ働きますから、どうぞお頼み申します」