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Japanische Klassiker mit Furigana

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あるニュー・フェイスへのてがみ

あるニュウ・フェイスへの手紙

岸田 国士

Lesen Sie あるニュウ・フェイスへの手紙 (あるニュー・フェイスへのてがみ) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.146 Zeichen · 96 Bildschirme

Aozora Bunko

例の自由劇場の創立者アンドレ・アントワアヌは、幕間の廊下に起ちはだかって、誰憚らず、「これでフランスの芝居は三十年後戻りした」と、大声で喚いたという、有名な話が伝わっていますけれども、それはまあ、自然主義舞台の信奉者アントワアヌらしい放言で、もっともっと切実な疑問を多くの作家、劇評家に抱かせたことは事実のようです。

その疑問をひと口に言ってしまえば、おそらくジュウル・ルナアルのロスタン評に帰着するのではないかと思います。即ち、月並と偉大さのカクテル、天才風に調理された凡俗味、とでも言えるのでしょう。主題も構成も、ちょっと気の利いたメロドラマにすぎない。しかし、そのセリフの文体に至っては、韻文詩劇として、古今稀にみる奇想と名調子とに満ち満ちている。甘美にすぎて、悪趣味に陥らず、滑稽をねらって軽きに失しない程のよさは、フランス人を無条件に酔わせるというところがあります。

そこで、時代も、国もちがうわれわれの現在の立場で、この戯曲を、この翻訳で素直に味ってみると、「新しい芝居」の将来を問題にしたうえで、やはり、これから学ぶところはたいへんにあると思います。