Japanische Klassiker mit Furigana
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あるニュー・フェイスへのてがみ
あるニュウ・フェイスへの手紙
岸田 国士
Lesen Sie あるニュウ・フェイスへの手紙 (あるニュー・フェイスへのてがみ) von 岸田 国士 (きしだくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 49.146 Zeichen · 96 Bildschirme
とか「ない」とかいう標準は、「高さ低さ」とはまた別に、「量」の感じを伴います。しかし、「豊かな」教養とかいうのは、もちろん博学博識と同義語ではありません。それとまったく無関係ではありますまいが、むしろ、それすらも表面には露骨に出ないで、どれほどの知識も、必要最少限度にその人物の言動の閃きとなり、公私の生活のはしばしに一種の気品と深みとを与えるようなものを指すのです。
そこで、話を前に戻せば、現代日本人の憂うべき傾向は、決して、知識の不足でも、学力の劣位でもありません。まず第一に基礎的たると専門的たるとを問わず、それが常に、おおむね、ある一方に偏していたり、大切な部分に空白があったりすることです。そして第二には、それが同時に感覚的、肉体的に捉えられず、観念として、空な言葉として、精神のはたらきを逆に阻害したり、麻痺させたりしていることです。
そこへもって来て、更に重大なことは、われわれの祖先が曲りなりにも作りあげた生活技術を、民族としての新しい発展のために、プラスとなるようにでなく、無意識にもせよ、マイナスになるような仕方で、これを受けついでいるということです。