Japanische Klassiker mit Furigana
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「いき」のこうぞう
「いき」の構造
九鬼 周造
Lesen Sie 「いき」の構造 (「いき」のこうぞう) von 九鬼 周造 (くきしゅうぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.258 Zeichen · 101 Bildschirme
{1}『船頭部屋』に「ここも都の辰巳とて、喜撰は朝茶の梅干に、栄代団子の角とれて、酸いも甘いもかみわけた」という言葉があるように、「いき」すなわち粋の味は酸いのである。そうして、自然界における関係の如何は別として、意識の世界にあっては、酸味は甘味と渋味との中間にあるのである。また渋味は、自然界にあっては不熟の味である場合が多いが、精神界にあってはしばしば円熟した趣味である。広義の擬古主義が蒼古的様式の古拙性を尊ぶ理由もそこにある。渋味に関して、正、反、合の形式をとって弁証法が行われているとも考えられる。「鶯の声まだ渋く聞ゆなり、すだちの小野の春の曙」というときの渋味は、渋滞の意で第一段たる「正」の段階を示している。それに対して、甘味は第二段たる「反」の段階を形成する。そうして「無地表、裏模様」の渋味、すなわち趣味としての渋味は、甘味を止揚したもので、第三段たる「合」の段階を表わしている。
四「いき」の自然的表現
今までは意識現象としての「いき」を考察してきた。今度は客観的表現の形を取った「いき」を、理解さるべき存在様態と見てゆかねばならぬ。