Japanische Klassiker mit Furigana
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「いき」のこうぞう
「いき」の構造
九鬼 周造
Lesen Sie 「いき」の構造 (「いき」のこうぞう) von 九鬼 周造 (くきしゅうぞう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 50.258 Zeichen · 101 Bildschirme
模様の形式は形状のほかになお色彩の方面をもっている。碁盤縞が市松模様となるのは碁盤の目が二種の異なった色彩によって交互に充填されるからである。しからば模様のもつ色彩はいかなる場合に「いき」であるか。まず、西鶴のいわゆる「十二色のたたみ帯」、だんだら染、友禅染など元禄時代に起ったものに見られるようなあまり雑多な色取をもつことは「いき」ではない。形状と色彩との関係は、色調を異にした二色または三色の対比作用によって形状上の二元性を色彩上にも言表わすか、または一色の濃淡の差あるいは一定の飽和度における一色が形状上の二元的対立に特殊な情調を与える役を演ずるかである。しからばその際用いられる色はいかなる色であるかというに、「いき」を表わすのは決して派手な色ではあり得ない{3}。「いき」の表現として色彩は二元性を低声に主張するものでなければならぬ。『春色恋白浪』に「鼠色の御召縮緬に黄柄茶の糸を以て細く小さく碁盤格子を織出したる上着、……帯は古風な本国織に紺博多の独鈷なし媚茶の二本筋を織たるとを腹合せに縫ひたるを結び、……衣裳の袖口は上着下着ともに松葉色の様なる御納戸の繻子を付け仕立も念を入て申分なく」