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Japanische Klassiker mit Furigana

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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Lesen Sie いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.226 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

乃公は大きな声で読んでもお母さんはすやすや眠ってたから、最早宜かろうと思って、窓から廊下へ出、廊下から外へ飛下りた。途中で釣の道具を買調えて、乃公は可成水の静かな処に陣取って、釣魚を始めた。二三箇所試したが、流が早いから何も釣れない。それで乃公はだんだん上の方へ行った。水車のある処で鈎を下していると、小い端艇が岸にあるのに気が付いた。誰も見ていないから、乃公は此端艇を借りて、対岸へ行こうとした。

が少し漕出すと、乃公は釣竿を流してしまった。これは困ったと思う間に流の力が強いものだから乃公は艪を取られてしまった。同時に船はどんどん流され始めた。それが追々早くなって、先刻の狆の赤リボンを思出した時には、白状するが、乃公は泣き出した。今度は科学どころの沙汰でない。そしてお母さんの傍で音なしく書物を見ていれば宜かったと思ったけれど、もう晩い。

端艇は廻りながら流れる。岸では人が大勢で大声を揚げて騒いでいる。けれども乃公は急流の真中にいるのだから、如何したくてもしてくれようがない。其中に乃公は眉間が痛くなって、目を瞑った。此からは屹度親のいう事を聞くから助けてくれるようにと祈祷をした。