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Japanische Klassiker mit Furigana

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いたずらこぞうにっき

いたずら小僧日記

佐々木 邦

Lesen Sie いたずら小僧日記 (いたずらこぞうにっき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 63.226 Zeichen · 128 Bildschirme

Aozora Bunko

伯母さんは火のようになって、直様鞄を抱えて、階下へ下りた。そして車屋を呼んで来て下さいと言った。お父さんもお母さんも吃驚して、頻りにお止め申した。姉さん達も泣声になって止めた。しかし伯母さんは返事もしない。一国だから言出したら決して後へは退かぬ。お歌さんは手を払い除けられた。

「もうお前の家の敷居は什事があっても跨ぎません。恩知らずの家へは、もうもうもう二度と再び来ませんから」

と伯母さんは蝙蝠傘で土を叩きながら、牛のような事をいって、鞄を抱えたなりで、さっさと行って了った。

「どうしたのだろう」

とお父さんが言った。

「どうしたのでしょうか」

とお母さんがお父さんの顔を見た。

「真正にどうなすったんでしょうねえ」

と姉さん達も口を出した。そして皆な少時顔を見合せていた。「真正にどうなすったんでしょうね」もないものだ。乃公はなかなか骨を折った。

待ちに待った舞踏会の晩が来た。お島は乃公に他所行の洋服を着せて、横撫ぜをしないようにと言ったから、一つ擲ってやった。新しい襟飾を付けて、新しい手袋を穿めて、新しいハンケチを持って、何も彼も新しずくめだ。姉さん達は会の心得を三十分も説教して、若しお行儀が悪いなら直ぐに床に入れて了うといって脅かした。