Japanische Klassiker mit Furigana
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いちじゅくのき
いちじゅくの木
小川 未明
Lesen Sie いちじゅくの木 (いちじゅくのき) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 1.737 Zeichen · 4 Bildschirme
翌年には、もう枝ができて、大きな葉が、地の上に黒い蔭をつくりました。すると、小鳥がきて止まりました。また頭の上を高く、白い雲が悠々と見下ろしながら、過ぎてゆきました。
丹精して、野菜を作っていられたお祖父さんは、
「おどろいたなあ。」と、おっしゃったけれど、木は、そんなことに関係なく、ぐんぐんと大きくなりました。そして、三年目からは、ほんとうに、実がたくさんなりました。
吉雄くんの植えたいちじゅくは、庭のすみで、ほかの木の下になって、日がよく当たらなかったので、いつまでたっても実がなりませんでした。
「私を、こんなところに植えたんだもの。」と、木は、不平をいいつづけていました。
ある夏のこと、ちょうど休暇が終わりかけるころから、年郎くんの家のいちじゅくは、たくさん実を結んで、それは紫色に熟して、見るからにおいしそうだったのです。
ちょうど遊びにきた吉雄くんは、これを見て、びっくりしました。
「これは、いつか、もらってきた木かい?」
「ああ、そうだ。」と、年郎くんは、誇らしげに答えました。
「こんなに、大きくなったのかなあ、そしてこんなにたくさん実を結んだのかなあ。