Japanische Klassiker mit Furigana
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おかしいまちがい
おかしいまちがい
小川 未明
Lesen Sie おかしいまちがい von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.640 Zeichen · 8 Bildschirme
そればかりでない、自分のかつて見たことのないような、美しい、にぎやかな町があるのだ。そこで自分は、いい暮らしをすることができる。きっと、その町の人は、遠くから出かけてきた自分をあわれんでくれるにちがいない。またしんせつにしてくれるにちがいない。ほんとうに、そうであったら自分は、どんなにしあわせだろう?
男は、さまざまな空想にふけりました。そして幾日も幾日も旅をつづけました。男は、夜になるとさびしい宿屋に泊まりました。しかし、にぎやかな町や、たのしい生活のことを空想すると、男は、すこしもさびしいとは思いませんでした。
男がいなくなった後は、村は雪にうずもれて、その家は閉まっていました。そして、裏の木立には、いつもの小鳥がきて止まって、男がいたときのようにさえずっていました。
男は、山を越えて、あちらの村へ入ってきました。もうそこは雪が降らなかったのです。けれど、花は咲くどころでありませんでした。寒い風が、林や森の上に吹いていました。
故郷にいる時分、明るい、なつかしい空の色は、その国に入っては見られませんでした。やはり、曇ったり、また晴れたりすることがあっても、明るい、オレンジ色のなつかしい空を毎日見ているわけにはゆかなかったのです。