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Japanische Klassiker mit Furigana

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おさくのはなし

おさくの話

小川 未明

Lesen Sie おさくの話 (おさくのはなし) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.508 Zeichen · 9 Bildschirme

Aozora Bunko

「もったいないことする人は、ばかですわ。」といって、あちらへ去りました。

二人の少年は、たちまち顔の色が、変わりました。

「ばかだといったな!」と、兄が立ち上がった。

「生意気だね、お母さんに、いいつけておやりよ。」と、弟も、つづいて立ち上がると、もう風船球のことなどは忘れて、二人は、廊下を駈けて、彼女のいった後を追いました。

日ごろは、女中に対して、やさしい、いい奥さまでしたけれど、この日ばかりは、怖ろしい奥さまに見えました。そして、厳格な言葉つきで、

「おまえが、ほんとうに、坊ちゃんたちに、ばかだなんて、失礼なことをいったなら、悪かったといって、おあやまりなさい。」といわれました。

おさくは、うつむいて、目にいっぱい涙をたたえていました。けれど、どうしても、すなおに、自分が悪かったといって、わびる気になれないものがありました。

「自分のいったことは、まちがっていたろうか?」……彼女は、こんなことを頭の中で考えていました。

「悪いと思ったら、はやく、あやまるものですよ。」と、奥さまが、つづけさまに、やや大きな声でいわれた。

このとき、おさくの目に、哀れな自分の母が下を向いて、熱心に、風船球を内職に張っている姿が浮かびました。