Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

おしゃれどうじ

おしゃれ童子

太宰 治

Lesen Sie おしゃれ童子 (おしゃれどうじ) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.978 Zeichen · 12 Bildschirme

Aozora Bunko

けれども宿に落ちつき、その宿の女中たちの言葉を聞くと、ここもやっぱり少年の生れ故郷と全く同じ、津軽弁でありましたので、少年はすこし拍子抜けがしました。生れ故郷と、その小都会とは、十里も離れていないのでした。

中学校へはいってからは、校規のきびしい学校でしたので、おしゃれも仲々むずかしく、やけくそになって、ズボンの寝押しも怠り、靴も磨かず、胴乱をだらんとさげて、わざと猫背になって歩きました。そのときの猫背が癖になって、十五年のちの、いまになっても、なおりません。あのころは、おしゃれの暗黒時代と言えましょう。

その小都会から更に十里はなれた或る城下まちの高等学校にはいってからは、少年のお洒落も、のびのびと発展いたしました。発展しすぎて、やはり珍妙なものになりました。マントを三種類つくりました。一枚のマントは、海軍紺のセル地で、吊鐘マントでありました。引きずるほど、長く造らせました。少年もそのころは、背丈もひょろひょろ伸びて五尺七寸ちかくになっていましたので、そのマントは、悪魔の翼のようで、頗る効果がありました。このマントを着るときには、帽子を被りませんでした。