Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
第一、毎日B29が、たくさんのお家を焼きにくるので、こわい国だと思つていました。
戦争がすむと、急にのんびりして、夜もお寝巻で朝までぐっすり寝られるし、宏ちゃんもおびえて泣かなくなりました。
「健ちゃんが大きくなったら、戦争なんかしないで下さいね。戦争があると、みんながくるしむのよ。くるしんだ上に、たくさんの人が死んでしまうのよ。その上、東京だってこんなに焼けてしまって、みんな住むお家もなくて困るでしょう」
とおかあさんがおっしゃいました。僕は焼野原になった東京を見るとかなしいのです。僕のお友達のお家も、ずいぶん焼けました。空襲があるたび、僕はおかあさんと静子と宏ちゃんといつもお家の壕にいました。いっぺん僕のお家の庭に焼夷弾が落ちました。おかあさんは、すぐ消しに行かれました。ぱあっと光が射して、あたりはまるで大雨のような音がしました。
おかあさん逃げましょうといいますと、おかあさんは「いいのよ、いいのよ、こうしていましょう。逃げて煙に巻かれると、かえっていけないからね」とおっしゃいました。
あの時のことをいろいろ思い出すと、まるで夢のようです。僕のおかあさんはとても元気でした。