Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
四十人の組のうち、手をあげないものが七人もいます。そのなかに、咲田という女の子がまじっていました。
「おかあさんがお仕事を持って働いているものは手をあげて‥‥」
組のうち半分が手をあげました。
「学校へおべんとうを持って来るのはちょっと困るなというお家の声をきいた人は手をあげて‥‥」
組のほとんどが手をあげたのでみんなわっと笑いました。及川先生も笑っています。
「どんなことをおっしゃっているの。金井君いってごらん」
「はい、僕の家は朝おかゆです。だから、僕とねえさんのためにわざわざべんとうをつくることは大変だっておかあさんがこぼします」
「ねえさんは学校ですか」
「いいえ、新聞社へ勤めています」
その次に咲田という女の子、「私の家は、いまおとうさんが失業していますので、朝は麦を粉にしてダンゴを食べます。私はおべんとうは持って来ないことにしています。夜はごはんです。たくさんいろいろなものをにこみます。でもなれてしまいましたから何でもありません」僕はじっと空をみていました。どうしてみんなこんなに困るのだろうと思うのです。戦争がすんだのだから、どんどんものが出来てよさそうなのに、どうしてこんななのだろうと思います。