Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おとうさん

お父さん

林 芙美子

Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme

Aozora Bunko

そしたら、赤い鞄をさげた男の人が二十円おばあさんにくれたんだ。僕何だかはずかしかったけれど、本を買うお金を持っていたから、五円だけ出しておばあさんにやっちゃった。おばあさんはみんなにぺこぺこおじぎをしてるのさ。――僕がお金を出したら、また、あとで、お金をわたしてる人があったから、おばあさん、きっと甲府へかえれたと思うね――」

僕は何もいいことをしなかったし、めずらしい話もないので、今夜はきき役です。

つぎは、沢井君の話です。

沢井君のおうちはミシンの製造をしていて、工場をやっています。沢井君のおとうさんは、とてもかわりもので、このあいだ、北海道へ行かれる時、青森で、沢井君とおなじ年の、男の子をひろって来られたそうです。

「僕のところでは、その子のことを、おとうさんが、大砲って呼ぶんだよ。ほらばかり吹いてて、お掃除もきらい、学校もきらいなんだもの‥‥それでも、みんなしからないの、しかってはいけないっておとうさんがいうんだもの。

その子は、小池義也って書いたきれを胸にぬいつけているけれど、おとうさんは、どうもそんな名前ぢゃないらしいって――。ちっともほんとうのことをいわないし、二度も、うちから逃げちゃったんだけど、いつもおとうさんがおむかえに行くんだよ。