Japanische Klassiker mit Furigana
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かたいおおきなて
かたい大きな手
小川 未明
Lesen Sie かたい大きな手 (かたいおおきなて) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.886 Zeichen · 8 Bildschirme
「勇ぼうや、帰ろう。おまえは、あとでおかあさんといっしょにおいで。」
こういって、おじいさんは、いまきた道をもどりかけました。勇吉も、しかたなく、その後からしたがいました。
夜になると、家じゅうのものが、火鉢のまわりへよって、たのしく話をしました。
「おじいさんが、こうして、いつも家にいられると、にぎやかで、いいんだがなあ。」と、おとうさんが、しみじみと、いわれました。
「ほんとうに、そうですよ。」と、おかあさんも、いいました。
こう、みんなが、いっても、おじいさんは、そうするとは、いわずに、ただ、笑っていられました。
その話のきれたころ、おじいさんは、思いだしたように、さっき湯屋の前に、ものすごい人たちが立っていた話をなさると、みんなが、笑いだしました。
「そうでしょうな、はじめて、ごらんになっては。」と、おとうさんは、うなずきました。
「おじいさん、このごろは、風儀がわるくなりまして、着物や、げたや、せっけんまで、とられるので、だれも、いいふうなどして、お湯へいくものは、ございません。」と、おかあさんは、わけを話しました。
「その話を、勇ぼうからも聞いたが、なにしろ、おどろいた。