Japanische Klassiker mit Furigana
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かたきうちざっかん
かたき討雑感
岡本 綺堂
Lesen Sie かたき討雑感 (かたきうちざっかん) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.811 Zeichen · 6 Bildschirme
その場合にかたきの方が勝ったらばどうなるかということである。已にかたき討を許可した以上、一方が返り討にされては困る。どうしても仇の方を負けさせなければならない。
それがために、その前夜はかたきの方を眠らせないとか、あるいは水盃に毒を入れて飲ませるとか、種々の臆説を伝える者もあるが、そんなことはしなかったに相違ない。万一かたきが勝った場合には、その藩中で腕におぼえのある者が武士は相身互い、義によって助力するとかいって斬って来る。首尾よくそれを斬伏せたところで、入れ代って二番手三番手が撃ち込んで来れば、結局疲れて仆れるにきまっている。こんなわけで、已にかたきという名を附けられた以上、たとい相手をかえり討にしても、生きて還されないことになっているらしい。
しかし芝居や講談にあるような、竹矢来結いまわしのかたき討などは実際めったになかったであろう。幕末になっては、幕臣は勿論、各藩士といえども、かたき討のために暇を願うということは許されなかった。わたしの父の知人で、虎の門の内藤家の屋敷にいる者が朋輩のために兄を討たれた。かたきはすぐに逐電したので、その弟からかたき討のねがいを差出したが、やはり許可されなかった。