Japanische Klassiker mit Furigana
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からすのうたうたい
からすの唄うたい
小川 未明
Lesen Sie からすの唄うたい (からすのうたうたい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.709 Zeichen · 12 Bildschirme
からすはくびをかしげて、じっとその音をきいていましたが、とつぜん、
「あめの中から、キンタさんと、オツタさんと飛び出たよ。」と、唄をうたいました。
これをきいたものは、みんな手をたたいて笑いました。主人は、さも感心したように、じっとかごの中のからすを見ていました。チャルメラの音が、あちらですると、また、からすは、
「あめの中から、キンタさんと、オツタさんと飛び出たよ。」と、唄をうたいました。
主人は、あのチャルメラを吹いているのは、もとこのからすを飼っていたあめ売りのおじいさんであったかもしれないといって、人をやって、もしおじいさんのあめ売りだったら、つれてくるようにといいました。
まもなく、そこへ、赤や、紫や、青の小旗を屋台に立て、病気のなおったおじいさんがつれられてきました。そして、おじいさんは、一目からすを見ると、うれしさのあまり、涙を流して喜びました。からすはかごの中でしきりに頭を動かして、おじいさんを見てなつかしがりました。おじいさんがチャルメラを吹かないのに、からすは唄をうたったりして、きかせたのであります。
この有り様を見て、工場の主人は感心しました。