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Japanische Klassiker mit Furigana

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かんかんむし

かんかん虫

有島 武郎

Lesen Sie かんかん虫 (かんかんむし) von 有島 武郎 (ありしまたけお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.483 Zeichen · 23 Bildschirme

Aozora Bunko

乙う小ましゃっくれてけっからあ。

何をして居た、旧来は。

と厳重な調子で開き直って来た。私は、ヴォルガ河で船乗りの生活をして、其の間に字を読む事を覚えた事や、カザンで麺麭焼の弟子になって、主人と喧嘩をして、其の細君にひどい復讐をして、とうとう此処まで落ち延びた次第を包まず物語った。ヤコフ・イリイッチの前では、彼に関した事でない限り、何もかも打明ける方が得策だと云う心持を起させられたからだ。彼は始めの中こそ一寸熱心に聴いて居たが、忽ちうるさ相な顔で、私の口の開いたり閉じたりするのを眺めて、仕舞には我慢がしきれな相に、私の言葉を奪ってこう云った。

探偵でせえ無けりゃそれで好いんだ、馬鹿正直。

而して暫くしてから、

だが虫かも知れ無え。こう見ねえ、斯うやって這いずって居る蠅を見て居ると、己れっちよりゃ些度計り甘めえ汁を嘗めているらしいや。暑さにもめげずにぴんぴんしたものだ。黒茶にレモン一片入れて飲め無えじゃ、人間って名は附けられ無えかも知れ無えや。

昨夕もよ、空腹を抱えて対岸のアレシキに行って見るとダビドカの野郎に遇った。懐をあたるとあるから貸せと云ったら渋ってけっかる。