Japanische Klassiker mit Furigana
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くせ
くせ
吉川 英治
Lesen Sie くせ von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.262 Zeichen · 5 Bildschirme
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良寛の鼻くそでは、逸話がある。
町名主の家へ、かれは或る時、茶の会に招かれた。主は茶のてまえが自慢である。客も各※(二の字点、1-2-22)しかつめらしく並んでいたが、ひとり良寛だけが、ぽかんと、退屈そうだった。
むずむずと、かれの癖が初まった。良寛は、たんねんに拵えた丸薬大の鼻くそを、場所がら飛ばしかねて、右にいる人の袂へ、そっと、こすりつけようとしたが、その人が、袂を引いたので、今度は左側の人の袖へ持って行った。所が、その人が、良寛の癖を心得ているので、オッと、そうはさせないと、袖を交して、御免蒙った。
良寛は、困った顔をしたが、結局、それを元の持主である自分の鼻のあたまにくッつけて、澄まして、お茶を御馳走になっていた。
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他人の癖は、すぐ見つかる。そして気になる。ところで自分の癖は――と僕自身を検討してみると、癖なんか、無いように考えられる。
だが、そう考えるのが、すでに一癖かも知れない。妻などにいわせたら、さだめし沢山あるだろう。癇癖、失忘癖、沈黙癖、夜更し癖、間食癖、妻君一喝癖、等々々。
そういえば、僕は埃嫌いだ。