Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
「あの瞬間の鼻の下は蓋し蝸牛を宿すに足ったろうという述懐さ。まいまいつぶろという奴は鈍間の表象だからこの際調和が好い。それに一つところに凝っとしていないから、これで鼻の下の寸法が可なり長く現れている」
とお父さんは真面目になって説明した。
「下らないことを言っているぜ」
と団さんが早足になると、
「団君の話と言うのは何うしたんだい?」
と又三輪さんが訊いた。
「あれは証跡が天下に発表されてしまったんだから今更匿すにも及ばなかろう。団君、あの事件はいつの花の日会だったかね?」
「馬鹿ばかり言っていると日が暮れてしまうぜ」
と言った団さんは田鶴子さんを麾いた。
「二三年前の花の日に団君が銀座で何処かの若い令夫人から造花を買ったと思い給え。するとその場を新聞記者が写真に撮って夕刊に出したんだね。団君は決して見惚れたんじゃないと言うが、誰が判定しても凛然とはしていない。殊に細君は『こんな器量も好くない方に花を※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)して貰ってニタ/\しているところは不見識というものですよ』と手酷しく団君を極めつけたそうだ。