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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

「高い安いは兎に角田舎漢扱いを受けなかったからね」

と団さんは主張した。

「田舎漢扱いさ。広島県人という判決じゃないか? ねえ、村岡君」

「然うとも。そうして朝鮮へ出稼ぎと来ている。有難い仕合せさ。これじゃ無料で乗って少しお剰銭を貰っても余り好い心持はしないね」

「馬鹿ばかり言っているよ。自分の土地が世界の中心だからね、隣県と見て呉れたのは絶大の好意だぜ。君達は世間を知らないから分るまいが、朝鮮へ行って産を為しているのは主として山口県人と対州人だ。この故に下関で朝鮮へお帰りかと訊くのは彼地で成功しているという意味で、これも最大の敬意さ。土地相場でこれぐらい優遇を受ければ又以って瞑すべしじゃないか?」

「斯ういう人に会っちゃ敵わない。自分の頭が世界の中心だからね。骨を折って田舎漢扱いにされて、多大の優遇を受けたと思っていれば天下泰平さ」

とお父さんが笑った。

門司では何も見なかった。駅前に五六軒並んだ果物屋の仮店が一寸異国風で注意を惹いた。汽車に乗り込むと、ビール樽のような紳士が、

「やあ!」と言って立ち上った。

「やあ!」

と応じてお父さんが寄り進んだ。

「これはお珍しい。