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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

桜の蕾が大分赤くなっていた。団さんは昨日の久能山に懲りて、

「まだあるのかい? 僕はこの辺で待っていよう」

と途中で無精を極めようとしたが、「日本一富士の眺めこの上にあり」という立札に再び勇気を鼓した。

「旦那様の御体格では山路は骨が折れます。然ういうのを脂肪過多と申して軍隊では大層厭います。脂肪過多は屹度扁平足でありますからな」

と車屋が言った。

「僕は目方が重いから、どこへ行っても車屋さんには受けが悪い。しかし扁平足というのは何だい?」

「土踏まずのない足のことであります。足がのっぺらぼうでありますから遠路が叶いません」

「益※(二の字点、1-2-22)評判が悪いね」

「少し後を押しましょうか?」

「それにも及ばない。しかし流石に田舎だね。公園といっても生易しいことじゃない」

と団さんは苦し紛れに悪口を言った。

静岡は可なりの都会だ。賤機山の上から見晴らした時も随分横幅があると思ったが、俥で通り抜けても町外れの安倍川までは大分乗りでがある。

「俺も東京へ行きましたが、静岡を見ているだあもの、些っとも怯じにゃあでがんしたよ」

とお父さんの車屋が気焔を吐き始めた。