Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さまざまなおいたち

さまざまな生い立ち

小川 未明

Lesen Sie さまざまな生い立ち (さまざまなおいたち) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.959 Zeichen · 6 Bildschirme

Aozora Bunko

すると、お父さんは、笑って弟の顔を見ながら、

「早く帰りたい、帰りたいといったでないか? お父さんは、こんなさびしいところに生まれたんですか? といったのは、だれだったろう?」と、いわれました。

二人の子供は、その時分のことを思い出して目を輝かした。ほんとうに、さびしい北国の景色が、ありありと浮かんできたのです。

毎日、毎日、春だというのに、空は曇りました。そして雪が降る日もあった。風はいつまでも暖かにならなかった。

「このあたりの木は、太陽の光よりは、風と雪の中に育ったようなものだ。」と、お父さんがいわれたことまで思い出されたのでした。

雪に、長い間埋もれ、また頭を押さえられたりした木は曲がりくねっていました。そして、草ははげしい風に吹かれるので、大きく伸びることができなかったのでした。

「お父さん、どこからか、いい香いがしてきますね、なんの花でしょう。」と、子供たちは、野原を歩いているときに、お父さんにたずねたのでした。

「いい香りがする。あれは、すずらんの花の匂いだよ。」と、お父さんはほど近くに、白い咲いている花を見つけて教えられました。

子供たちは、さっそく、その花のところへ走っていきました。