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Japanische Klassiker mit Furigana

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すりかえかいが

すり替え怪画

海野 十三

Lesen Sie すり替え怪画 (すりかえかいが) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.746 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

直角以上に腰を曲げて見せる。

「ふふん。今日は機嫌がよくないのだ」

伯爵は、すねたような声を出す。

「あれッ、これは意外なるおん仰せ。何ごとが御前の機嫌を損じましたか、その次第を――ほほう、これは変った絵をお架けになりましてございまするな」

さすがに美術商よと讃むべきであるが、岩田天門堂は、話の途中で壁間の画を一目見ると愕きの声をあげた。

「君にも分るかね」

伯爵は、情けない声で訊いた。

「分りますどころか、実に珍なる画でございまするな。御前はこの画をどこで手においれになりました。また、ここにお架けになって居りますのは、如何なる洒落でござりまするか」

「無礼なことをいうね、君は」と、伯爵の額には青筋が太く出た。

「いや、これは御無礼を。平頭陳謝仕りまする。しかし正直なところ、鈍なる天門堂には皆目わけが分りませんので。御前より御説明を承りますれば、まことに幸い……」

そこで伯爵は顔色を和げて「カルタを取る人」の盗難とその入れ替えにこの怪画が残してあったことを物語った。

聞いている岩田天門堂は、さかんに愕きの声を洩らし、御前をも憚らず頤髯をひっぱり、果ては舌打ちまでした。