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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいこん

だいこん

久生 十蘭

Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme

Aozora Bunko

なくてはならないと、二十五日の朝からおおあわてに準備にかかったが、なにしろ進駐は明日に迫っているのでとても間にあいそうもない。それに厚木のほうはすんだが、航空隊は木更津にも干潟にも高崎にもあり、若いひとたちは逆上したままでいるので、進駐の編隊へ飛びこんで死に花を咲かせようなどと手ぐすねひいているひとがいないものでもない。せめてあと二日あればと歎いているところへ、夕方の五時ギリギリに、マニラのGHQから、フィリッピンの多島海附近に颱風が発生しかけているから、四十八時間進駐を延期するという無電が入り、二十六日朝、厚木到着の予定がとつぜん二十八日朝にくりのべられた。

なんという同情的な颱風なんだろう。パパなどは、これがほんとうの神風だなんていっていたが、それとはべつに颱風類似のものが湘南にも発生した。進駐の日取がきまった二十一日の夕方からそろそろ気配を見せていたが、あちらこちらに局部的な渦流を簇生させながらだんだん大きな渦動になり、二十六日の朝ぐらいにはすこぶる優勢な颱風が出来あがってしまった。

絶対に落ちるはずの原子爆弾はとうとう世田谷へもどこへも落ちず、予言の手前、さすがに照れたとみえてしばらく姿を見せなかった桜会が、二十二日の午後、怒れる緬羊といったふうに、長すぎる鼻の稜を昂奮で桃色に染めながらやってき